子宮筋腫の分類
子宮筋腫はひとことに「子宮筋腫」とはいっても、それが出来る箇所によって幾つかに分類され、また、それぞれ、その形状や症状の違いから治療法なども異なってきます。以下がその分類です。
体部筋腫
・筋層内筋腫(きんそうないきんしゅ)
・漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)
・粘膜下筋腫(ねんまくかきんしゅ)
頸部筋腫
・頸部筋腫(けいぶきんしゅ)
筋層内筋腫
筋層内筋腫は子宮の筋層である平滑筋の中にできる筋腫です。小さいうちはこれといった症状はありません。周りの子宮筋を押しのけるように大きくなり、これが一定の範囲を超えてしまうと子宮の形を変形させてしまうこともあります。それにより過多月経などの症状が現れることもあり、また不妊症や流産の原因にもなります。筋層内筋腫は子宮筋腫では最も多いタイプで、子宮筋腫の70%がこれにあたります。
漿膜下筋腫
子宮は、その外側を漿膜(腹膜)で覆われていますが、この漿膜の下にできる子宮筋腫を漿膜下筋腫と呼びます。この場合、筋腫は子宮の外側に突き出すような形で大きくなります。子宮筋腫の中でも最も自覚症状が少ないのが漿膜下筋腫と言われていますが、あまりにも大きくなってしまうと下腹部にしこりを感じたり、下腹部痛、頻尿などの圧迫症状が見られます。筋腫が後ろの方にあると腰痛の症状が現れることもあります。また、この筋腫がねじれるようなことがあると腹部に激しい痛みを感じます。比較的、大きな筋腫でも自覚症状の少ない漿膜下筋腫ですが、近年は定期健診を受ける女性も増え、その際に発見されるケースも多くなっているようです。子宮筋腫の20%がこのタイプにあたります。
粘膜下筋腫
子宮の内側は月経の時に剥がれ落ちる子宮内膜(粘膜)に覆われていますが、この子宮内膜の下に筋腫が出来てしまうのが粘膜下筋腫です。筋腫は子宮の内側に向かって大きくなり突き出してきます。子宮筋腫の中では、このタイプにあたるのは10%ほどと低いのですが、症状としては一番重い症状を示します。筋腫が比較的、小さくても子宮内膜の面積が大きくなっている月経時には過多月経の症状を起しやすく、不正出血などを起す可能性も高くなります。また、その関係から貧血症状が見られるケースも多くあります。不妊症や流産の原因として、直接結びつきやすいことから、手術による治療が必要になることも多くなります。
頸部筋腫
非常に少ないケースですが子宮頸部に発生する子宮筋腫を頸部筋腫といいます。子宮はその上部2/3を子宮体部、その下1/3、円柱状になっている部分を子宮頸部といい、子宮体部に発症する筋腫を子宮体部筋腫、子宮頸部に発症するものを子宮頸部筋腫といいます。先述の筋層内筋腫、漿膜下筋腫、粘膜下筋腫の3つはいずれも子宮体部筋腫にあたり、子宮筋腫の大部分はこれに属します。子宮頸部筋腫には分類はありません。
筋腫分娩
粘膜下筋腫が茎を持って成長する特殊なケースを有茎粘膜下筋腫といいますが、この茎が長く伸びてしまい、最終的に筋腫結節自体が膣内へ脱出してしまう症状を筋腫分娩といいます。子宮はこの脱出した筋腫を異物として排出しようと収縮を繰り返すため、月経時には出血が非常に増え、貧血を起してしまうこともあります。
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